マメスナギンチャクの飼育方法について徹底解説!

こんにちは、harutoです。

こんな人に読んで欲しい
・マメスナギンチャクを飼育してみたい!
・海水水槽初心者だけどサンゴ飼育に挑戦してみたい!
・簡単なサンゴを飼育したい!

今回は、海水水槽初心者にもオススメなサンゴであるマメスナギンチャク、通称マメスナについて解説していきます。

目次

マメスナギンチャクとはどういうサンゴ?

マメスナギンチャク、通称マメスナは固い骨格がないソフトコーラルに分類されます。

ソフトコーラルとは
訳すと「やわらかいサンゴ」というとおり、固い骨格を持っていません。正確には細かい骨片を持っているらしいのですが、触ってみるとふにっと柔らかいです。死んだら骨格が残らないで溶けてしまうのが特徴です。固い骨格を持つハードコーラルは死ぬと根本の骨格が現れます。

名前のとおり、小さなイソギンチャクのようなサンゴであり、どんどん分裂していき綺麗なマメスナのお花畑を形成します。

最初は一つだけのマメスナが、気づいたらライブロックを埋め尽くしているというくらいによく増えます。

マメスナのカラーバリエーションはとんでもなく多く、コレクション性が非常に高いのも特徴です。

ただのマメスナという名前で販売されているものや、一つ一つに名前が付けられたブランドマメスナもあります。

どうやったらこんな綺麗な色になるの?ってくらいキラキラ輝きを放つものもあります。

当然そのマメスナには相応しい名前が付けられており、一つの値段も物凄かったりします。

通常であれば、小さなライブロックに5つくらい付いて、数千円くらいですが、高級なものだと一つで数十万円とかしたりもします。

コレクション好きなアクアリストであればどハマりするでしょう・・・

増えたマメスナはカットも簡単に出来き、一つのライブロックに色とりどりのマメスナを貼り付ければ本当にお花畑のようになるサンゴです。

マメスナギンチャクの飼育難易度は?

飼育難易度ですが、とても簡単です。

サンゴの飼育難易度を決める基準としては、個人的にはどれくらい綺麗な水質を要求しているか、また水質の変化にどれくらい強いかだと思っています。

このマメスナに関しては、硝酸塩の値が高い水槽だとしても問題なく飼育できる印象があります。

ちょっとやそっとの水質の変化にはびくともしません。

サンゴ飼育をしたことがない海水水槽初心者の方にもおすすめしているサンゴの一つです。

個人的にはスターポリプの次に丈夫な印象です。

海水魚を問題なく飼育できている水槽であれば、綺麗なお花畑を作ってくれると思います。

ただ、マメスナの種類によって飼育難易度は変化するような気がします。

同じマメスナですが、ブランドによっては調子を崩してしまう個体もあったので全部が全部簡単とまではいかないような気がします。

個人的には価格が高いマメスナの方が弱い気がします・・・

マメスナギンチャクを飼育するための環境

自分が感じた飼育のポイントをお伝えしていきます。

水温について

温度変化に対する耐性がどこまであるかはわかりませんが、25度前後をクーラーで維持すれば問題ありません。

ただ、夏場の水槽の引越し等で、衣裳ケースで1日入れておいた際に、28度くらいに上昇しましたが、それくらいの温度変化には全然へっちゃらでした。

以前、クーラーが25度にしようと稼働していたけど、センサーが壊れていて、22度近くまで冷やされていることがありました。
その時も、へっちゃらでした。

強いサンゴと言っても、水温の上昇には弱いので温度管理はしっかりと行いましょう。

水質について

サンゴといえばKHだのカルシウムだの、水質の管理が大変なイメージがありますが、マメスナに関しては特に考えなくてもオッケーです。

サンゴ飼育に必要最低限な要素の補給に関しては定期的な水換えで問題ありません。

新しい栄養素は新しい人工海水の中に入っている成分で補ってあげましょう。


また、硝酸塩に関してもそこまで気にしなくても大丈夫です。

とは言うものの、海水魚がバタバタと死んでいくような硝酸塩濃度であれば当然問題ですが、海水魚を問題なく飼育できているような環境であり、定期的に水換えを行っているのであれば問題ないかと思います。

値で言えば、海水魚の許容と言われている50ppmだとさすがに多すぎる感じがします・・・

30ppm未満に抑えることを目標にしてみましょう。

これ以上にならないように水換え等で維持しましょう。

「うちは50ppm以上でも元気にしているよー」っていう人もいるかもしれません。

確かにそれでも状態よく飼育できている方もいます。

正直硝酸塩がサンゴに与えるダメージっていうのはよくわかりませんが、硝酸塩は少ないに越したことはありません。

しかし常に0になるくらい綺麗すぎる水質であればポリプの開きがイマイチのように感じます。そこがサンゴ飼育の難しいところではありますが・・・

(硝酸塩が0で困っているって言う方は海水初心者にはあまり多くはないと思います。)

個人的にはちょっとあるくらい、2〜10ppmくらいだとポリプをフサフサさせてくれる印象があります。

これに関しては、難しいとされている部類のサンゴもこれくらいの値の方が調子が良かったりします。

水流について

水流についてですが、よどみが無くゴミが付着しない程度の水流で問題ありません。

もちろん、ランダムに水流を発生させることができればその方が良いですが、なくても大丈夫です。

小型の水槽であればフィルターからの水の流れだけで十分です。

ただし、水流のすぐ近くなどで直撃するような場所は避けましょう。

照明について

褐虫藻の光合成によりエネルギーを得る好日性のサンゴですが、海水魚のみを飼育しているそこまで明るくない照明でも問題ありません。

ただ、弱すぎると根本の茎の部分が伸びる傾向にあります。

サンゴ用の強い照明であれば成長も速くなり、茎が伸びずに綺麗なお花畑になります。

綺麗な色のブランドマメスナとかであれば、青のLEDで綺麗に光り輝きますし、さらに発色が良くなります。

綺麗な色を保ちたい、さらに色を綺麗にしたいのであれば性能のいいLEDにすることをオススメします。

餌は必要?

特に必要はなく、光合成だけで十分成長します。ただ、レッドシーさんのリーフエナジー等、液体フードを与えると成長が早くなります。

飼育ポイントまとめ
水温 
25℃前後をキープしましょう。

水質
そこまで神経質にならなくても大丈夫です。海水魚が問題なく飼育できるレベルで水質を維持しましょう。定期的な水換えでOKです。

水流
水槽内が適度に循環する最低限の水流があれば問題ありません。ただし、水流の直撃は避けましょう。


弱い光でも飼育は可能、サンゴ用のLEDがあればよりいいです。


特に必要はないが、液体サンゴフードをあげると成長が早くなります。

マメスナギンチャクの毒性と配置について

マメスナの毒性は弱くはないため、接触には注意しましょう。

コエダナガレハナサンゴのようなユラユラ広がり、かつ毒性が強力であれば配置場所は考えないといけませんが、マメスナはライブロックを覆っていくのみなので、そこまで意識しなくてもいいでしょう。

マメスナ同士が接触しても問題がないため、違うカラーのマメスナが同じライブロックにいても問題ありません。

光が当たるところで、水流が直撃しない場所であればどこでも配置が可能です。

水槽の調子が良いと、接触している隣のライブロックに広がり増えていきます。

他のライブロックもお花畑になってしまうのが嫌であれば、少し距離を空けるか、適宜カットして株分けするのがいいでしょう。

マメスナギンチャクの成長記録

こちらはプラグに二つ付いている状態で購入してきたマメスナです。

こちらはしっかりと名前が付けられているブランドマメスナで「グリーンアガベス」という名前です。

中央がグリーンでキラキラしたラメが入った綺麗なマメスナです。

こちらも同じくブランドマメスナで、「龍虎塔」とかいうやつです。

写真では伝わりづらいですが、オレンジ色にキラキラ輝いています。

半年もしないうちにこのプラグがマメスナで覆うほどに増えたので、カットしてライブロックに移植しました。

そこから数ヶ月経過したのがこちらです。

オレンジのよりグリーンのマメスナの方が成長は速く感じます。

購入時よりも両方の発色が良くなっている気がします。

こんな感じでマメスナ畑を作り放題です。

マメスナギンチャクを株分けしよう!

マメスナの株分けは簡単です!

手順としては、カットして、薬浴して、プラグに貼り付ける流れですが、事前に用意することがありますので、次の要領をひと通り確認したのちに作業を開始しましょう。

用意するもの

1 土台用のプラグや小さなライブロック

カットしたマメスナを接着する土台です。

いっぱい入ったやつの方が安かったりします。

2 カット用のメス(スカルペル)

切れ味のいいものであれば、市販のカッターでもいいのですが、サンゴカット用のメスの方が作業のやりやすさが段違いです。そこまで高価なものでもないので、ぜひ用意して欲しいものです。

3 マメスナを掴むピンセット

カットしたマメスナを掴んだりする際にピンセットはあった方が便利です。サンゴ用のもありますし、そうではない安いのでも十分です。

4 プラグに接着するためのコーラルグルー

土台のプラグやライブロックに接着する水中で固まるアロンアルファのようなものです。液体というよりはドロドロしているためサンゴの接着がしやすいです。

5 リーフディップ
カットして弱っているサンゴの病気を予防し、活力を与えてくれる薬です。

6 作業用のゴーグル等

マメスナをカットする際に体液がピュッとなることがあるのですが、この液が目に入ったら失明の危険があるくらいのものらしいので、メガネやゴーグルなどで目の保護をした方が安全です。

カット方法

ライブロックに付いている場合とプラグについている場合では基本的に同じ要領ですが、プラグの方が圧倒的に楽です。

まず軽くマメスナを触り、ポリプを閉じさせます。

全体がおまんじゅうみたいになったら準備完了です。

プラグを横から見るとこんな感じでマメスナで覆われていると思います。

このプラグとマメスナの間にメスを入れていきます。

一つずつ切り離していくというよりは、まず全体を土台から切り離すイメージです。

この時のポイントは、マメスナの少し下、ほんの少しだけプラグを削っていくイメージです。

カッターの刃などでも出来ないことはないですが、結構繊細な作業ですので、サンゴカット用のメスを使用するのがオススメです。

非常に鋭い切れ味ですので、プラグもサクサク削っていけます。

少しくらいなら海水から出して作業してもオッケーです。少し時間がかかりそうであれば適宜スポイトで海水を垂らしながら作業をしましょう。

削ったらペリッとめくれます。こんな感じです。

ここから好きな大きさにカットしていきます。

マメスナ本体を傷つけないようにメスを入れていきましょう。

口のある部分を傷つけてしまうと、ダメになってしまう可能性が高くなります。

隣同士が近接している場合はあまり無理をしないで、3個セットとかでカットしましょう。

カットするコツですが、ギコギコするのではなくメスの先を固定して下に押し切っていくイメージです。

切れ味のいいメスであれば、気持ちよくスパッと切れます。

ここで注意ですが、カットした際にマメスナの体液?が仮に目に入ったりしてしまうと失明する可能性もあるらしいです・・・

メガネをかけていれば大丈夫ですが、安全メガネをするのが無難だと思います。

薬浴させよう!

カットしたマメスナは弱っている状態です。

この状態だと病気に感染する可能性もあります。

ですので、カットした後は薬につけるのをオススメします。

薬と言っても、中身はヨウ素です。

細菌類からの感染を予防し、さらにすでに抵抗力が低下したサンゴに再び活力を与えるための活性剤なのです!

うがい薬みたいなこちらのリーフディップを海水に規定量混ぜると、ディップ液の完成です。

カットしたあとはこのディップ液に浸しましょう。

時間は1分くらいで十分です。

説明書きにはもう少し長い時間つけるよう書いていますが、カットしたてのサンゴであればこれくらいでいいらしいです。

土台の準備

これはカットの前にやっておいてほしいことですが、カットしたマメスナをくっつける土台を用意しましょう。

小さめのライブロックやプラグがいいでしょう。

安いもので大丈夫です。いっぱい入っている方がお得だったりします。

キノコの形のプラグであれば、フラグラックに乗せて安全に成長させることができます。

その後、突起をカットしてライブロックに付けるというのもありです。

突起をカットする方法としては、ホームセンターなどに売っているニッパーでも簡単にカットすることができます。

コツとしては、ニッパーの先端部分のみをプラグにあて、思い切り力を込めます。

海水を入れたバケツの中でやることをおすすめします。

そして、サンゴ用の接着剤も用意します。

この接着剤は出してみるとドロドロしているアロンアルファみたいな感じです。

水中につけると固まります。

土台にコーラルグルーを塗り、並べておきましょう。

コーラルグルーの量ですが、マメスナの大きさにもよりますが、ほんの少量で十分です。

コーラルグルーは水につけないと固まらないので事前に準備しておいて大丈夫です。

プラグの上に乗せる前に、一度キッチンペーパーなどで余計な水分をとっておきましょう。そうすることで、コーラルグルーにしっかりとくっ付きます。

コーラルグルーに口を上に向けてマメスナを乗せて接着しましょう。

海水につけて固まったらマメスナフラグの完成です。

しっかりと固まるまではフラグラックの上などのほうが安全です。

まとめ

初心者におすすめしたいサンゴであるマメスナギンチャクは、カラーバリエーションがとても豊富で、上級者でも楽しめるサンゴです。

綺麗で増えやすく、飼育もしやすいサンゴですので初めてのサンゴにマメスナはとてもオススメできます。

色とりどりのマメスナを集めたお花畑水槽も楽しいかもしれません。

最後まで見ていただきありがとうございました。

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