こんにちは!harutoです。
今回は日々の添加剤による水質管理をとてつもなく楽にする機材について紹介します。
その機材の名前は、ReefDose(リーフドーズ)です。

このリーフドーズについて詳しく解説していきたいと思います。
こんな人に読んでほしい!
・水質を安定させるために添加剤を使用している。
・毎日の添加はとてもダルい・・・
・安定した水質を手に入れたい!
・サンゴを楽に飼育したい!
リーフドーズを購入しようか考えている方、購入してからセットアップしようとしている方に少しでも参考になればと思います。
ドーシングポンプについて
リーフドーズのように自動で添加剤を添加してくれる機材のことをドーシングポンプと呼びます。
なぜ、リーフドーズのようなドーシングポンプがとても便利なのかというのを説明します。
水質を安定させるためには?
まずみなさんは、水質管理をどうやって行なっていますか?
サンゴをたくさん飼育している場合、カルシウム、マグネシウム、そしてKHなどの主要元素がどんどん消費されていきます。
簡単に主要元素を補給する方法としては、水換えが挙げられます。
ただ、主要元素を高い値にしたい場合は、水換えだけでは難しいです。
レッドシーから出ているコーラルプロソルトという高品質な人工海水の素を使用して水換えを行えば、主要元素を高い値でキープできると思います。
しかし、週に1度の水換えによる主要元素の補給が可能であっても、1週間が経過するまでにどんどん主要元素が消費されていきます。
サンゴはできるだけ水質の変化が少ない方が理想です。
可能であれば、失われた分の主要元素をすぐに補給し、水質を常に一定にしたいところです。
そこで便利なのが、添加剤による添加です。
手動による添加はとてもダルい・・・
レッドシーから出ている添加剤により、毎日失われた分の主要元素を補給することで、水質は一定にすることができるのです。
しかし、毎日添加剤を入れるのは最初はいいかもしれませんが、だんだんダルくなっていきます・・・
例えば、KH、カルシウム、マグネシウムの添加剤を毎日補給するとして、3種類の添加剤を毎朝、毎晩添加していくわけですが、
ここで問題なのが、この3種類の添加剤をドバッ、ドバッ、ドバッと入れることが出来ないのです!
なぜかというと、各投与の間隔は10分以上空ける必要があるからです。
もしカルシウム、マグネシウム、KHの添加剤を一緒に入れてしまった場合、その成分同士が結合やらなんやらしてしまい、基礎成分のバランスが悪くなってしまうらしいのです。
理想としては、
最初にマグネシウムの添加剤を投与、10分待つ。
2番目にKHの添加剤を投与、10分待つ。
最後にカルシウムの添加剤を投与する。
これだけで20分取られます。
それを毎朝、毎晩できますか?
自分もミドリイシを飼育するために水質を一定にするんだって意気込んで毎朝やっていましたが、正直無理ですよ!
朝、夜予定があってその日の添加ができないとか、旅行に行ってて数日添加できないとか、普通にあるんですよね。
忘れていたとかも余裕であります・・・
そうなってしまうとすぐに水質が変化していきます。
敏感なサンゴであれば不調を訴えてくるでしょう・・・
大型水槽であれば水質の変化は小さく抑えられるでしょうけど、100リットル程度の水槽であればすぐに水質が変化してしまいます。
サンゴをモリモリ入れているのであれば尚更です。
カルシウムリアクターという機材を使用して一定にするという方法もありますが、自分のような45㎝キューブオーバーフロー水槽の極狭サンプに入るわけもなく、添加剤で頑張るしかない・・・でも毎日はダルい・・・
ドーシングポンプという名の救世主
そこで革命的な資機材が今回紹介するドーシングポンプと呼ばれている機材です。
先ほど言ったような添加剤の添加を自動でかつ正確に実施してくれます。
この自動で添加を行ってくれるドーシングポンプは各メーカーから出されています。
レッドシーから出ているドーシングポンプがReefDose2、ReefDose4なのです!
2種類の添加剤の自動投与が可能!
4種類の添加剤の自動投与が可能!!
自分が購入したものはReefDose4で、4種類の添加剤の自動添加を行うことができます。
これにより、毎日の手動での添加は必要なくなりました。
また正確に添加してくれて、毎日の添加量の調整もとても簡単であるため、希望する水質に簡単に保つことができるようになりました!!
これは楽になったというだけではなく、そんなに大きな水槽でなくても調子よく継続的にサンゴが飼育できてしまう革命的なアイテムなのです!!
これにより自分の水槽のサンゴは状態よく飼育し、大きく育っていると言っても過言ではありません。
ReefDoseについて解説
設置の状況はこんな感じ

極狭のキャビネットになんとか入れてます。
セットの方法は付属のブラケットをねじ止めし、絶対落下させないようにする必要があります。
本体は防滴であり、キャビネット内にも収納は可能ですが、防水ではないため落下防止はしなくてはいけません。
自分は100均の網を側面に固定し、そこに結束バンドで固定して落下させないようにしています。

片方のチューブは添加剤に、もう片方はサンプ直上へと繋がっています。

本体の大きさですが、結構大きいです。
寸法は 22.5㎝ × 10.5㎝ × 8.5㎝
似たような大きさだと、900mlの紙パックより少しだけ大きいくらいの大きさです。

リーフドーズ2は 13㎝ × 10.5㎝ × 8.5㎝
4の半分くらいですね。
性能は申し分ないですが、もう少し小さくならなかったのかな・・・と思ってしまいます。
ReefDoseを使用するために必要な資機材
リーフドーズを使用するためには、上の写真でもあるように専用のチューブセットを購入する必要があります。
色のライナップは2種類です。
青系と赤系です。ちなみに自分は青系の方を選びました。
青/緑のセットです。
赤/黄のセットです。
あとは自分がいつも使用している添加剤のボトルにセットするだけです。
レッドシーの添加剤ボトルはすぐにチューブがつけられるようになっているため便利です。
添加剤ボトルの中に入れるためのチューブも必要になります。
上記で紹介したチューブでなくて、市販の安いシリコンチューブでも問題なく使用はできますが、自己責任でやりましょう!
付属品たちの解説
ReefDose4
それではReefDose4について見ていきましょう。
高級感漂う箱はアップルの商品を開けるようなワクワク感があります。

箱の中身はこんな感じです。

・本体(壁に取り付けるアタッチメント付きです)
・電源アダプター(写真にはないですが)
・取り扱い説明書
・お名前シール(レッドシーの添加剤のシールは揃っています)
・お名前シール無地(他社メーカーのものなど自由に記載が可能です!)
・調整用のメスシリンダー
以上が中身です!
デラックス4カラーチューブキット 青/緑

・3mの長さのチューブ 4色分
・チューブホルダー 3つ
→ホースが長くなった場合などに、要所要所で使用することによってチューブを綺麗にまとめることが出来ます。もちろん両面テープも付属しています。自分は距離が短いため使用していません・・・
・チューブオーガナイザー
→チューブの先端がブランブランしないように水槽のフチやサンプのフチに固定するアイテムです。

ReefDoseのセットアップについて解説
ここからは実際に購入してきて水槽に導入するまでの解説をします。
ちなみにこちらのリーフドーズですが、スマホのアプリ「ReefBeat」を使用します。

このアプリは他のレッドシー商品のコントロールを一緒にできてしまうという最先端なシステムとなっています。
ひとまずこちらのアプリを入れていただき、サインアップまで完了させておきましょう。
iPhoneを使っている方であれば何も問題なくできるかと思います!
アンドロイドの方は設定の方法については分かりませんので、購入店舗で確認等お願いします。
アプリにリーフドーズを接続する前にやっておきたいことがあります。
それは、本体の呼水ボタンを押して、それぞれのポンプが作動することをテストしましょう。
このテストはアプリと接続されてしまうとできなくなるみたいなので、このタイミングで行うのがいいでしょう。

アプリが起動できたら、まず下の「デバイスマネージャー」を押し、上の「+」ボタンからデバイスを追加していきます。

この画面に写っているのは、すでに登録されているReefLED90です。

デバイスの追加画面でReefDose2、または4を選択します。

デバイスを選択すると、上の画面になります。
そのまんまですが、指示に従いましょう!
まずリーフドーズの電源を入れます。
コンセントを差し、プラグを本体に差すだけで起動スイッチのようなものはありません。
次にリーフドーズ側にある接続ボタン(写真の矢印部分)を写真赤丸にある歯車マークのランプが点滅するまで押し続けましょう。
約5秒間です。


その後、iPhoneのWi-Fi設定を開き、リーフドーズを選択します。
パスワードが要求されると思いますので、「password」を入力しましょう。
すると成功しました!の画面になります。

そして「次へ」のボタンを押します。
いつも使っている家のWi-Fiにデバイスを接続させる作業です。
いつもスマホなどで使用するWi-Fiを選択します。
パスワードを求められますので入力します。
だいたいルーターの裏側に書いてます。
おめでとう!の画面が出れば接続完了です。

ReefDoseを使用していく!
ReefDoseと添加剤の設定
まず、付属のアタッチメントで落下しないように壁に固定しましょう。
次に添加剤とチューブの準備です。
今回は一番右側のNo.4のヘッドの設定を行います。

まずこの形を作っていきます。
向かって左側が添加剤、右側が水槽側になるようにセットしていきます。

まず添加剤側ですが、一番の上の出っ張っている部分の先端をハサミで切りましょう。
そしてカラーのチューブを上から差し込みます。
キャップを開けて、下から上に吸い込み用のチューブを差し込みます。
一度蓋を閉めて、添加剤の置く場所と本体との距離を確認しながらチューブの長さを調整してみましょう。
本体と添加剤の距離がギリギリだと、添加剤の補充や交換などの際にやりづらいので、セットした状態でも簡単に取り出せるくらいの余裕がいいと思います。
チューブの長さが決まったらハサミでカットします。
カットした先端を本体のヘッドに差し込みます。

構造としては、黒いネジのようなものを右に回して上に持ち上げたあとに、チューブを差し込みます。
その後、黒いネジを左に回して下に下ろすという流れです。もう片方も同じです。
同じようにチューブを接続して、添加する水槽までの距離を測り、カットしましょう。
水槽までの距離というのは、チューブオーガナイザーをセットして添加する場所までの距離です。
チューブオーガナイザーまでの距離も添加剤ほどではないですが、余裕はあったほうがいいと思います。
これから実施する校正作業の時に短いとやりづらいです。
校正をしていく
校正というのは、この添加剤を4ml投与するってなったときに、正確に4mlの添加になっているかを調整していきます。
添加剤によっては粘度が異なるため、添加剤ごとに校正が必要になってくるのです。
そこで登場してくるのが、付属のメスシリンダーです。

校正についてはアプリ側の操作で行います。

まずアプリを起動し、ReefDose4を選択します。
ヘッド4をセットアップしていきます。
次に添加剤の名称を入れていきます。だいたいの添加剤が選べてしまいます。今回はレッドシーのNO3:PO4-Xです。
名称を入力したら、「セット」を押します。

呼び水とは、チューブ内を添加剤でいっぱいにすることです。いまは空気が入っているため、先端から出るまで呼び水を行います。
この際、最初から添加剤の蓋を開けておき、先端からポタポタ落ちるのを受け止めるのがいいと思います。ポタポタ出てきたら呼び水を停止させます。
ただ、一度使用したチューブなどの呼び水を行う際は、古い添加剤がボトルに入る可能性がありますので注意が必要です。

スタートボタンを押すと、20秒間の投与が行われます。量にすると4ml〜5mlの量になります。これをメスシリンダーで受け止めます。
その前にメスシリンダーが濡れている場合は数値に誤差が生じてしまうため、よく乾かしましょう。
20秒後に添加された量を正確に読み取ります。
読み取った値を入力します。この際、0.05ml単位で入力します。
この調整があるから非常に正確な投与が可能になるんですね!

今度は先ほど投与した量と、入力した値を考慮し、4mlの投与を行います。
またメスシリンダーで受け止めるのですが、濡れている状態だと思いますので一度流水で洗い、しっかりと乾かしてください。
その後、「4mlを投与」を押します。
再度、メスシリンダーにある添加剤の量を読み取り、値が3.95〜4.05mlの範囲であれば「はい、続行します。」を押します。
それ以上の誤差であれば再度やり直しです。
これでヘッドの設定は完了です!
お疲れ様でした!
校正に関しては以上になります。正直アプリの画面に十分すぎる説明が書いてあるため、説明書を見ながら実施する必要はありません。
初めて実施したとしても、アプリの説明を確認しながらやれば問題なくできるレベルです。
校正が終わったら、添加剤のフタを閉めて、チューブの先端をオーガナイザーにセットします。
ここで注意ポイントです。
添加剤の蓋は少し緩めに締めましょう!
きっちり閉めてしまうと、添加するたびにボトルがつぶれていきます。
空のペットボトルを口に咥えて息を吸うとベコって凹みますよね?
それと同じです。
緩すぎても溢れる可能性があるので、全締めしたあと、45度くらい開く側に回して緩めています。
それくらいで十分でしょう。
投与量、投与の頻度について設定していく
これまでは正確に投与するための設定です。
これからはいよいよ、どれくらい投与するかの設定になります。

まず「1日の投与量」ですが、これは水槽の大きさや状態に応じた投与量を入力します。
自信がなければ、最初は気持ち少なめに入力し、定期的に測定しながら投与量を増やしていくのがいいと思います。
次に「投与スケジュール」ですがおすすめはカスタムにして、0:00〜23:59にします。
投与回数ですが、1日の添加量によって制限され、1日の投与量が1mlであれば5回が限界となります。
なぜなら1回の最低投与量は0.2mlだかららしいです。
この設定にすることで、1日の中で偏りがなくバランスよく投与してくれるようになります。
逆に夜だけ集中的に投与させたいとかも自由自在です。
「モード選択」については正直あまり意識したことはないですが、投与のスピードが速くなったり遅くなったりするものです。
取説によると、ウィスパーモードは約15ml /分、レギュラーモードは約30ml /分、ターボモードは約50ml /分の速さとのことです。
ウィスパーモードは静かだけど大量に投与する場合は長時間ウィンウィン音が鳴る、ターボは音が一番うるさいけど添加がすぐ終了するみたいな感じです。
自分はいつもレギュラーです。
あとは、添加剤残量モニターをONにし、量を入力したほうがいいです。
添加剤の残りが少ないと、通知で知らせてくれるという素晴らしい機能です。
これは何かのセンサーとかではなく、残量と1日の投与量から計算された量であるため、残量の入力が適当だと誤差が出たりします。
それでもないよりは遥かにいいです。
投与間隔を調整する
下の方にある「デバイスの設定」から遅延投与の設定が可能です。

これはどういう設定かと言うと、添加剤が複数ある場合にその添加剤同士が反応しないように時間を空けるよう設定するものです。最大で10分まで設定できます。
そうです。
最初の方にあった、10分の間隔を空けないといけないというアレです。
それを機械が自動で判断し、10分の間隔が空くように調整してくれるのです。
もちろん1日を通して複数回投与されるわけですが、毎回被らないよう調整してくれるのです。
便利すぎません?
添加が楽になるだけではなくて、添加のクオリティまで高めてくれるので正直値段は高いですが余裕でベストバイですね。
添加量の調整について
一度投与量を設定しても定期的に調整しよう!
1日の添加量は一度設定して終わりではありません。
サンゴの成長に合わせて消費量も多くなったりするのため、一度設定しただけではその後も一定の値になるとは限りません。
ですので、添加をしている値に関しては週に1度は測定し、添加量を調整することをオススメします。
恐ろしいのは硝酸塩を増やすための添加剤を毎日投与していた場合です。
気づいたら地獄のような水槽になっている可能性もゼロではありません。
増えすぎて害のあるような添加剤を使用している場合は特に注意が必要です。
週に1度の測定を行っていれば、大きな変化が起こる前に投与量の調整が可能になります。
ちなみにその調整方法もアプリの数値を少し上げ下げするだけでいいので非常に楽です!
自分の水槽の添加量はどれくらい?
そもそも自分の水槽への添加量はどれくらいがいいのか知りたいという方も多いと思います。
レッドシーのホームページでは水量を入力すれば推奨している添加量が表示されます
ですが、これは水槽によって異なる可能性もありますので100パーセント信用できるかは謎です。
一番はやっぱり自分で測定して、調べる方法がいいと思います。
まずは添加剤を使用する元素の値を測定します。
カルシウムを例に出します。測定結果が430ppmだとします。
その後、添加剤を与えずに4日くらいした後に再度測定します。
そのときの数値が420ppmだとします。
4日間で約10ppm減少する水槽というのがわかりました。
これを4で割ると、1日2.5ppm減少するので、2.5ppm上昇させる分の添加剤を毎日投与すれば、値の維持が可能というわけです。
あとは添加剤の説明書を見て、どれだけ投与すればどれくらい値が上昇するのか、また1日の最大投与量を確認し、投与量を決めればいいわけです。
1週間後に再度測定し、値に変化がなければ維持できているということです。
もし値を増やしていきたいのであれば、投与量を少しずつ増やして長い期間をかけて調整していきます。
この少しずつというのが超重要で、この変化を少しずつすることによりサンゴへのダメージがなくなります。
このリーフドーズは30日間の投与を記録しているため、どれくらい投与してきたのか、どういう調整をしてきたのかがすぐにわかります。
また、この記録をPCやタブレットなどに送信することもできるため、長い記録をつけることもできます。
一度水質が安定してしまうとそこまで調整の頻度は多くありませんよ。
まとめ
このリーフドーズを導入してから、サンゴの飼育が劇的に簡単になりました。
サンゴ飼育を経験して感じたことは、KHやカルシウム、硝酸塩などのパラメーターを限りなく一定に保つことができればどんなサンゴでも飼育できるということです。
その一定に保つのが難しいからこそサンゴ飼育は難しいと言われてきたのではないかと考えます。
水槽が小型になればなるほどその難易度は高くなるのです。
ですが、このリーフドーズを導入してからというもの、水質の維持が劇的に楽になりました。
少しばかり管理をサボったとしても水質が一定に保たれるのです。
楽になったとかそういうレベルではなく、サンゴに対する苦手意識がなくなっていきました。
もちろん別の要因でサンゴがダメになることもありますが、それでもサンゴ飼育の難易度を下げてくれるものだと感じます。
もし、添加剤による水質の維持管理が大変だなーと感じている方は、ReefDoseのようなドーシングポンプの導入を強くオススメします!!
最後まで読んでいただきありがとうございました。